Here,There & Everywhere




Here there & everywhere

      Lennon & Macccartney
 
 ビートルズのポール=マッカートニー作。リボルバーに入っている
 素直なラブソングです。
 
 コード進行を見てみましょう。
 
 
[I]  
 |G   Bm    |Bb       |Am   D7   ||

[A]
 |:G   Am7  |Bm  C    |G   Am7   |Bm  C7    |

 |F#m7  B7  |F#m7  B7 |Em7  Am   |Am7  D7   |

 |G    Am7  |Bm  C    |G   Am7   |Bm  C7    |

 |F#m7  B7  |F#m7  B7 |Em7  Am   |Am7 D7  F7|

[B]

 |:Bb   Gm7 |Cm  D7   |Gm        |Cm  D7    |

 |G   Am7   |Bm  C    |G   Am7   |Bm  C     |
                                  +- 1.------+
 |F#m7  B7  |F#m7  B7 |Em7  Am   |Am7 D7  F7 :||
                                  + 2.---
                                 |Am7 D7sus4 ||


ありゃ、イントロから変ですねぇ
3小節ですか...^^;
ま、ここはリズムがフリーなんで、小節数はわりとどうでもいいんでしょうね。

KeyはGなんで、 
I -> IIIm -> IIIb -> IIm -> V7

2小節目のBb、(IIIb)おかしいですよね、ここはBメロと同じで、Bbに転調
してるんでしょう。で、Am7 D7 でAメロ頭のGへII V Iで戻ると。

ベースだけ見ると、IIIからIIへ半音で落ちる進行ですね。
IIIbが7thだったら、IIのドミナント7th(裏コード)といえなくもない
(自分の半音上はドミナントの裏コード)ので、IIのドミナントだからVI7で
E7の代理とも考えられるのですが....
Bbのところのメロが ファシbレファミbレレレ〜と動くので、スケール的にはBb、
やはりA7の代理ちゅうよりは、Bbに転調ですね。

で、Bbから半音下がってAm7、そこから D7でGに行くと、綺麗なII V IでAメロ
頭にいきます。

さて、Aメロ
 G -> Am7 -> Bm   -> C ですが、これは
 I -> IIm -> IIIm -> IV
 とあがっていくんですね。

私が立ち読みしたビートルズの論理解釈本によると、こういうことをしてるのは、
ドビュッシー/ラベル以前は無くて、ポップスだとビートルズが初めてみたいな
ことが書いてありましたが、それはかいかぶりすぎというものでしょう。
ビートルズ以前のスタンダードにもたぶんあると思いますよ。

ちなみにこの進行で赤いスイートピーも歌えます。 ^^;

このI II III とあがっていくのは、ポールもジョンも好きみたいで、ビートルズ
の曲には結構出てきます。

これを2回繰り返して、5小節目で

F#m7 -> B7 といきます。VIIm7 -> III7で、これはII-Vですね。

普通VIIはVIIm7(-5)が普通なんですが、さすがロケンローラー、5度の半音上げ
下げなんて気にしてないですね。^^;
ドがド#になるんですが、まぁ、大成に影響は無いんでしょうな。

このシーケンスが2回でてきて、ドミナントモーション(II-V)の連続でD7(V7)まで
落ちていきます。

 F#m7 -> B7 -> Em7 -> Am -> D7   
  VII    III    VI    II    V    

です。Aメロ5小節目以降は全て4度進行です。

Aメロ頭で、I -> II -> III -> IVとあがっていくだけで、あまり解決感のない進行
が2回続いた後で、これでもかというくらいしつこくII-Vのドミナントモーションを
連続させるという作戦ですね。

Bメロですが、突然ノンダイアトニックのBbです。度数でいうとIIIbになりますが、
イントロでもあったですが、ここでBbに転調してるんですね。
ここで、Aメロ最後のF7がいい味だしてますねぇ。Bbにドミナントモーションかける
んですね。

GからBbで、短3度上への転調ですが、これは、GからGmへの同主調への転調になる
んですね。

さて、Bメロの
 Bb -> Gm7 -> Cm -> D7
はイチロクニーゴーですね。Vの変わりにIII使ってますが、これはGmのドミナント
ですね。この場合、ハーモニックマイナーになります。

長調のBbで考えると、ここはAメロと同じで、基本的にI->II->IIIと動いてます。
でもきれいなメロディですね。(^^)
Aメロの限りない甘さに比べると、ここで深刻なかんじになってます。
リズム的に、ここにちょっとした仕掛けがあって、メロディは1拍くってるんですね。
(I want her everywhereのあとのand ifのところです。)

2度目は最初のBbが無いだけで、Gm7から始まって同じことをやります。
D7からドミナントモーションでGm7にいくんですね。

このGm7が1小節続くところで、フェイザーかかったみたいなギターでカウンター
メロディが入るんですが、これがとてもいいかんじですね。

ここは、Bbがないので、さらに暗めなかんじがしますね。ここの最後のD7から、転調
してGメジャーに戻ります。D7->Gなので、ここも4度進行で戻るんですね。

ここからはAメロと同じ進行ですが、この戻るところの甘さとせつなさがたまらない
ですね。
Cm D7のところで、ドレミbド ララシbドとBbのスケールできてて、G Amのところで
レシーソソーと唐突にGメジャーのスケールに戻っちゃうんですね。

で、またAメロと同じ進行であま〜いメロディを堪能するということです。

ポール=マッカートニーが自分で作ったなかで一番好きな曲のひとつだそうで、
歌詞も"愛する人にいつもそばに居て欲しい"というものです。

Aメロ最初で"Here" 次のくりかえし頭で"There" で、いよいよBメロ頭で
"I want her everywhere"でちょっと深刻なかんじ、またAメロ戻るところで
"everywhere"てのがしゃれてますね。

ドラム/ベース/ギターとコーラスだけのシンプルな伴奏がまたいいかんじですね。
一番最後にボリューム奏法のギター(弾くときにボリューム絞って、あげていく、
バイオリンみたいな感じになる、ジェフ=ベックがよくやってた)が入ってます。
当時からやってたんですね。
ま、カントリーではペダル=スチールとかでよくやってましたから、そんなに
ビックリすることじゃないかもしれませんが....

リボルバー(アルバム)だと、この曲の前がシタールばりばりのインドもので、
この曲でかなりほっとするんですが、このあとにイェローサブマリンなんで、
またかよて感じですね。
^^;


目次へ戻る TOPへ戻る
SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送